小話 その②。
『山の服』
私の言う「山の服」とは「山岳民族の人たちの服」の事です。
衣裳ではなく「生活着」となったそれらはデザインは勿論、機能的にも素晴らしい。だから私はこれらの服をタイのマーケットで見つけては買って持ち帰り、実際に着て楽しむ事が出来た。
前はよく考えた。
どうして山岳民族の衣裳は
こんなに手の込んだ美しい装飾が施されるのか?
ルーツが知りたかった。
何もすることがないから刺繍や染織に
思い存分時間を掛ける事が
出来るから?
山の中に生きると、視力がとても良くて色彩感覚も発達するから?
山の中で迷っても派手な衣裳を着ていると目立って
すぐに見つけてもらえるから?
色んないわれがあるけれど、
どれも曖昧な事実だ。(と私は思っている。)
彼らはあくまでも純粋で、ただ単に人間の持つ最もシンプルな欲求。
「美しく在りたい。」
これだけだと思う。ただこれだけで彼らは毎日毎日糸を紡ぎ、
藍をたて、はたを織り、布を染め、刺繍を施し…。
素晴らしい日々を送っていたのだと思う。
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「藍の服と、山の服と、iroiroの服」4月29日(火、祭日)まで姫路C^armaにて開催中です。
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by iroirostyle
| 2008-04-24 08:16
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